Vol.713 医療事務スタッフの将来性について

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2024.07.03

Vol.713 医療事務スタッフの将来性について

医療事務スタッフの将来性は、医療業界全体の変化や技術革新の影響を大きく受けるため、さまざまな要因を考慮する必要があります。本稿では、①今後必要とされるスキルの変化と、②IT技術に置き換わる業務と人ができる業務についてまとめます。

① 今後必要とされるスキルの変化

医療事務スタッフのスキルは、医療業界のデジタル化やIT技術の進化に伴い、大きく変化しています。具体的には以下のようなスキルが今後ますます重要になると考えられます。

デジタルスキルの強化

電子カルテの普及と技術的な進歩に伴い、基本的なITリテラシーはもちろんのこと、専門的なソフトウェアの操作スキルが求められます。医療業界ではITリテラシーの低さがデジタルトランスフォーメーション(DX)の遅れにつながっているため、業務革新の重要課題として考えられています。

  • 電子カルテシステムの操作スキル:各種医療情報の入力・管理・検索を迅速かつ正確に行う能力。
  • データセキュリティとプライバシー管理:患者の個人情報を守るためのデータセキュリティに関する知識と実践。

コミュニケーションスキルの向上

デジタル化が進む中でも、患者や医療スタッフとの対面や電話でのコミュニケーションは依然として重要です。しかし、事務スタッフが最も苦手とするところでもあります。時間をかけてでも育成していく必要があります。

  • 対人コミュニケーション能力:患者のニーズを理解し、適切な対応を行う能力。
  • 多職種連携スキル:医師、看護師、薬剤師などと協力しながら業務を進める能力。

法規制とコンプライアンスの知識

医療業界は法規制が厳しいため、常に最新の法規制やガイドラインに準拠する必要がありますが、医師をはじめとする医療従事者の認識が甘い場合も多いです。院内研修などを通じて情報のアップデートが必要です。

  • 医療法規制の知識:医療関連法規やガイドラインの理解と適用。
  • コンプライアンス管理:法律に基づく適切な医療事務処理の実行。

② IT技術に置き換わる業務と人ができる業務

IT技術の進展により、医療事務の業務の一部が自動化されることが予想されます。しかし、人間にしかできない業務も多く存在し、これらの分野での役割は引き続き重要です。

IT技術に置き換わる業務

医療事務における定型的かつ反復的な業務は、IT技術によってさらに自動化が進むと考えられます。

  • データ入力と管理:電子カルテや診療報酬請求システムへのデータ入力。
  • 請求業務の自動化:診療報酬の計算や保険請求業務(レセプト業務)は、ソフトウェアを用いた自動化が進んでいます。技術的には、電子カルテ入力が完了すればレセプトも完成している段階に達しています。
  • スケジュール管理と予約システム:患者の予約管理やスケジュール調整は、オンライン予約システムの普及により自動化されています。

人ができる業務

一方で、IT技術が進化しても人間にしかできない業務も多くあります。これらは主に以下の領域です。

  • 患者対応とサービス:患者の不安や疑問に対する対応、患者との信頼関係の構築は、人間ならではの感情と共感を伴うコミュニケーションが不可欠です。
  • トラブルシューティング:システムの不具合や予期せぬ事態に対処する柔軟性と問題解決能力は、人間の判断力と経験が重要です。
  • 複雑なケースの処理:標準的な手順では対応できない複雑な医療事務や特例対応には、高度な知識と経験が必要です。
  • 倫理的・法的判断:医療の現場ではしばしば倫理的な判断や法的な解釈が求められる場面があり、これらは人間の判断が求められます。

結論

医療事務スタッフの将来性は、デジタル化とIT技術の進展により大きく変化しています。今後は、デジタルスキルの強化、コミュニケーション能力の向上、法規制やコンプライアンスの知識が求められる一方で、定型業務の多くは自動化されるでしょう。しかし、患者対応やトラブルシューティング、複雑なケースの処理など、人間にしかできない業務も依然として重要です。

医療事務スタッフは、これらの変化に適応しながら、医療現場での不可欠な役割を果たし続けることが期待されます。技術の進化に対応するための継続的な学習とスキルアップが、今後のキャリアを支える鍵となるでしょう。

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本当は知りたい失敗談!!

世の中に成功体験は数多くありますが、苦労話や失敗談を見聞きすることはあまりありません。クリニックの中で実際に起こった、先生方がこれから経験するかもしれないトラブル事例をエッセイ風に読みやすくまとめてみました。
成功ノウハウを真似るのは難しいですが、失敗のリスクを予見し、軽減することでクリニック経営を安定させることができます。本稿では思いがけないトラブルが連発しますが、「他山の石」として実際の経営に活かしてください。

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