Vol.689 クリニックの内部監査について

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2023.05.17

Vol.689 クリニックの内部監査について

本日は、クリニックの内部監査についてお話をしたいと思います。

『内部監査』とは医療機関内で行われている業務が、適正に効率的に行われているかをチェックすることです。こういう説明をすると大病院の中の出来事のように思われるかもしれませんが、規模の大小にかかわらず、あえて、必要な業務であると言っておきたいのです。

 何故、クリニックの様な小規模事業所で、人の荒探しをするようなことをしなければならいなのかについて説明します。

理由はさまざまですが、例えばこのようなことが考えられます。

①    コンプライアンスが守られていない場合がある

・カルテ記載の不備や、手続き上の不備

②    前任者からの仕事のフローをルーティーンで行っている

・何のためにやっている業務なのかがわからない

・そもそも、する必要のない業務である

③    改善しなればならないことが分かっているものの、時間がなくてできていない

・非効率であると思いつつも、時間がないために対応できていない

④    間違っていることに気が付いていない

・知識不足によるもの

 

これらは、個人の問題としてではなく、クリニック全体の問題として捉えて改善する必要があり、そのためには部監査を行った方がよいと考えています。

 まずは内部監査用のチェックリストを作成しましょう。

初めてのことなので、ここは院長先生がたたき台を作成します。難しいものでなくてもよいのです。内容については回数を重ねるごとにバージョンアップすればよいと考えてください。受付、看護師にヒアリングすることで、現場で起こっている問題点について把握することからスタートします。ここの問題点についてチェックリストを作成し、それぞれも部署からスタッフを一人選抜し、チェックリストに基づいて作業を始めていきます。チェックする内容はできるだけ客観的に評価できる項目にしましょう。

①    受付における患者からのクレーム対応

②    保険証の受け渡しにおけるトラブル

③    予約時間の取り方についてのミス

④    医療消耗品、薬剤等の量や、品目についての発注ミス

⑤    そのほか、非効率と思われる項目についての業務内容の棚卸と改善策の立案

 

目的は、スタッフの荒探しをすることではなく、業務品質の工場であり効率化にあります。仕事が上手く流れていくようになると、患者サービスの向上にもつながっていきます。

内部監査の担当者はひと月ごとに、持ち回りで交代しながら行うことで、マンネリ化を防ぐこともできます。

 

 

 

 

 

 

 

 

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本当は知りたい失敗談!!

世の中に成功体験は数多くありますが、苦労話や失敗談を見聞きすることはあまりありません。クリニックの中で実際に起こった、先生方がこれから経験するかもしれないトラブル事例をエッセイ風に読みやすくまとめてみました。
成功ノウハウを真似るのは難しいですが、失敗のリスクを予見し、軽減することでクリニック経営を安定させることができます。本稿では思いがけないトラブルが連発しますが、「他山の石」として実際の経営に活かしてください。

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