2024.11.18
クリニック奮闘記
Vol.790 年度末の物品の棚卸は何のためにするのか?
クリニックでの医薬品や材料の棚卸しは、単に在庫数を数えるだけでなく、様々な重要な意味合いを持っています。
棚卸しの目的
- 正確な在庫数の把握:
- 在庫過多による無駄な費用を抑え、資金の有効活用に繋げます。
- 在庫不足による診療への支障を防ぎ、患者への安定した医療提供を可能にします。
- 薬品・材料の管理:
- 有効期限切れの薬品や、破損した器具の発見・廃棄を行い、安全な医療環境を維持します。
- 品質管理の向上に繋がり、患者への信頼を高めます。
- 会計処理の正確性:
- 期末決算時の棚卸資産の評価を行い、正確な財務諸表の作成に貢献します。
- 税務申告に必要なデータとして活用できます。
- 発注管理の改善:
- 実際の消費量と在庫数を比較することで、最適な発注量を算出できます。
- 過剰発注や不足発注を防ぎ、コスト削減に繋がります。
- 盗難・紛失の防止:
- 定期的な棚卸しを行うことで、盗難や紛失に早期に気づくことができ、損失を最小限に抑えます。
棚卸しによって得られるメリット
- コスト削減:
- 不必要な在庫の削減、適切な発注によるコスト削減
- 医療の質の向上:
- 有効期限切れ薬品の使用防止、必要な薬品・器具の確保
- 経営の安定化:
- 正確な財務データに基づいた経営判断が可能
- 法令遵守:
- 医薬品医療機器等法などの法令遵守に貢献
まとめ
クリニックにおける棚卸しは、単なる事務作業ではなく、経営の安定化や医療の質の向上に不可欠な業務です。定期的に正確な棚卸しを行うことで、クリニックの運営をより効率的に、そして安全に行うことができます。