Vol.819 コミュニケーション

レセプト代行サービス メディカルタクト
TEL:06-4977-0265
お問い合わせ
backnumber

クリニック奮闘記

2025.01.06

クリニック奮闘記

Vol.819 コミュニケーション

本項では、コミュニケーションについてお話をしてみたいと思います。

弊社サービスは医療機関様に対して、レセプトに関する指導教育を事業ドメインとしているため、指導教育できるためのコミュニケーション能力が重要であるとスタッフには話しています。今からお話することは饒舌な人ほど陥りやすいテーマなので、注意してお読みください。

コミュニケーション能力というと、"口の上手さ"をイメージするかもしれませんが、決してそうではありません。

コミュニケーションには段階があります。

第1『情報を伝える』 

これはこちらの意図(考えや情報)を相手に伝達することを言います

第2『理解していることを確認する』

こちらが伝えたい情報が同じレベルで伝わっていることを確認する

第3『相手の行動を変えさせる』

理想とする結果に近づけるように行動変革させることができえる

第一段階では情報を発信するだけなので、コミュニケーションを意識している人であれば殆どの人ができていることでしょう。

ところが"伝わっているか"どうかは別の問題です。しかも情報を同じレベルで理解しているかというと極めて難しい問題となってきます。

『以前、○○○と言いましたが・・・・』『いえ、聞いていません』 とこんな会話がよくあります。

プライベートな場面であれば、笑い話で済むこともありますが、ビジネスの場面では致命的になります。

(1)情報を受け取っているという認識が相手にあること

・お互いに忙しい時間の中でのコミュニケーションでは、"聞き流している"ことがあります。相手がこちらの話を聞くことができる態勢であるかどうかが大切です。(傾聴の姿勢)

・情報を発信する側が、相手に対して"意識して"情報を発信しているか。相手に対して"伝えたい"という明確な意思表示を示しているのかを見直してください。

(2)こちらの意図する内容通りに、"正確に"伝わっていること

・情報の伝達は相手のリテラシーに大きく影響を受けます。言葉で理解する人、文章で理解する人、視覚的な情報で理解する人等、それぞれです。一辺倒な情報発信ではなく、相手の理解度を見極めながらコミュニケーションの手段は変えていきましょう。相手方にしっかりと伝わっているかどうかは、様々は表現で聞き直して返答から判断するのも効果的です。

(3)具体的にどのように行動すればよいのかを理解できていること

・ビジネスにおけるアウトプットは"成果物"でなければなりません。何を伝え、どうして欲しいのかが相手に理解されなければなりません。どのような行動を期待されているのかということを相手に理解されている必要があります。

コミュニケーションは前述の3段階に分かれています。

お分かりの通り、饒舌なだけでは相手に伝わりません。立て板に水で、雰囲気で、"何となくわかった気にさせている"ことはないでしょうか。

むしろ話下手の方がコミュニケーションが上手くいくことがあります。

(1)伝えたい情報を言語化し、A4一枚程度にサマリーとして相手に渡す

(2)相手からの質問を文書(メール)で受け取る → 質問させることで相手の理解度が分かる

(3)質問に対する回答も含めて、先のサマリーの解説をする

   ・原稿を読むだけなので、情報の精度が落ちることがない

   ・事前に目を通しているので、内容の理解度が深まる(問題意識も高まる)

会話の上手下手に関わらず、このプロセスを踏むことでコミュニケーション障害は減るのではないでしょうか。