2017.11.26
クリニック奮闘記
Vol.4 求人広告に診療時間を記載
オープンまであと2ケ月のところまで漸く辿り着きました。さて、これからスタッフの募集を始めたいと思います。
まず募集の媒体を何にしましょうか? ここは定番の新聞折り込み、フリーペーパーにネット広告の3段構えで行きましょう。
値段は記事の大きさにもよりますが、10万円から15万円程度を見込んでおいてください。
広告会社と打合せを行い、紙面の内容を吟味し出来上がった原稿はこんな感じです。
オープニングスタッフ募集!! アットホームなクリニックを一緒に作りませんか!
午前 9:00~12:00 時給〇〇〇円
午後16:00~19:00 時給〇〇〇円 糖尿病専門 Aクリニック
暫くして履歴書が届き始め、予想以上の反響に驚くA院長。やはりオープニングスタッフは人気があります。
書類選考で面接者を絞り込み、いざ!面接に向かいます。
始めてのことに緊張するA院長ですが、予めまとめておいた質問事項を卒なくこなし、面接は進んでいきます。
何人目かの面接の時、最後に受けた質問にA院長は唖然としてしまいます。
A院長 「クリニックの掃除、医療機器のセットアップの時間を考えて30分前には出勤
して下さい。」
スタッフ 「小さい子供がいますので30分前の出勤は難しいです。求人広告には9:00~と書いてありましたが、あれは違うんですね」
A院長 「求人広告に書いているのは診察時間だから、その準備のために早く来て欲しいんだよ。」
スタッフ 「9:00~だから働けると思って応募したのですが、8時半出勤は難しいので辞退させて頂きます。」
A院長は内心で「しまった!」と思い、念のため他の面接者にも同様のことを投げかけてみ
ると、確かに異論を唱える人が何人かいます。採用を前提に話を進めていただけに、辞めら
れては困ると、話し合いを重ねた結果、15分前の妥協点を見出しました。
A院長の不満は多少残りましたが、スタート時に躓くことはできないため、精いっぱいの譲
歩です。
(まとめ)
求人広告には実際の勤務時間を明記する様にしましょう。残業が発生する可能性があるこ
とも伝えておく必要があります。最低限のコンプライアンスに抵触しない様に、広告会社と
も内容についてはしっかりと打合せをする様にして下さい。
メディカルタクト
代表コンサルタント 柳 尚信