Vol.68 お金が貯まるシステムの作り方

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2018.02.08

Vol.68 お金が貯まるシステムの作り方

「どんぶり勘定」の意味は、細かい計算をしないで大雑把にお金の出し入れをすることをいいます。

丼の中にいくらのお金が入っているかもわからなければ、いくら使えるのかもわからない状態ですから、

お金が溜まるはずはありません。経営とは「管理」することにあります。

お金を貯めるには、「入ってくるお金」と「出ていくお金」を"管理"するシステムが必要なのです。

本稿では、クリニックの現金管理の悪い例を参考に、お金が貯まるシステムについて考えてみたいと思い

ます。

 

Bクリニックは開業して15年になります。

銀行からの借入金の返済は数年前に終わり、資産形成期に入ってきたのですが、なかなかお金が貯まりま

せん。地域でも人気の先生で、患者も多いので貯金ができていくはずなのですが、一体どうしてなので

しょうか?

 

B院長「毎日忙しくしてるのに、どうしてお金が残らないのかな?借金も数年前に返済し終わったというの

             に。」

税理士「Bクリニックの様に、個人診療所では、院長先生の給料に相当する部分は"給料"ではなく、経費と

              して経理処理できない"家計費"としての扱いになります。」

税理士「毎月100万円の家計費が出ていきますが、経費として処理できず、税金だけは余分に出ていく形に

               なっています。給与制でない個人診療所の場合は、家計費が大きくなる程、クリニックのお金は

               少なくなっていきます。」

税理士「それ以外にも・・・・・。」

 

(まとめ)

クリニックの利益  200万円 

家計費       100万円

クリニックの資金残 100万円

  

となりますが、税金は200万円に対して課税されます。仮に50%の税率だとすると、

クリニックの利益  200万円

家計費       100万円

税金        100万円

クリニックの資金残  0万円

 

となり手元にお金が残らないことになります。

対策としては、家計費を見直し、クリニックの利益に見合った金額にすることです。

 

またB院長にお金が残らない理由はもう一つありました。

毎日の売上金の一部を、飲食代や娯楽費として使っていたのです。

入ってきたお金をそのまま支払いに充てていては「自転車操業」と同じです。

売上が把握できているからこそ、使えるお金の管理もできるのですが、Bクリニックにはそのシステムが

ありませんでした。そこで、税理士と一緒に次の様に改善をしてみました。

・毎日の窓口負担金には手を付けず、一旦、全額を通帳にいれること

・交際費などの経費についてはクレジットカードを利用し、毎月、明細で使途を確認する

・経費については、小口会計(10万円程度)を採用し、事務スタッフが管理する

・家計費の見直しを行う

 

忙しい毎日の中では、細かく現金管理するのは疲れてきます。

意識的に管理しなくても、自動的にお金の流れがトレースできる仕組みを作りましょう。

簡単に言うと、「お小遣い帳」の考え方です。

難しいシステムでは継続しませんので、「お小遣い帳」システムで簡単管理を行ってみて下さい。

 

メディカルタクト 代表コンサルタント  柳  尚信

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