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2018.02.13

Vol.71 採用難への対応

看護師だけに留まらず、事務職に至っても採用が難しくなってきています。

労働人口の減少に伴い、人材確保のためにアルバイト・パートの賃金が上昇傾向にあります。

今や時給1000円を超えるのは当り前になってきました。

逆にクリニックの場合、受付事務の時給は最低賃金ギリギリのところが多く、採用の難しさが伺い知れま

す。思い切って事務職の時給は上げてもいいのですが、時給アップによる求人は地域の相場を引き上げる

ことにもつながり、なかなか積極的にできるものでもありません。

コンサルティングレポートVol.14【人材確保と人材教育】でもお話ししましたが、働き方に多様性を持た

せることを検討してみる必要があるかもしれません。

景気が悪く企業の倒産件数が多かった頃は、時給が多少安くてもクリニックに職を求める人が多かったも

のです。その理由は、クリニックは倒産しにくいからからです。

会社が倒産した場合、特に特別な資格を持たない人にとって、40歳を過ぎてからの再就職は、たとえパー

トといえども難しいのです。クリニックにはその心配が少ないため多くの応募があったのです。

 

時給以外にどんなことがネックになっているのか考えてみましょう。

・午前診と午後診の間に中抜きの時間があり、働き方が非効率であること

・夜診で残業が発生すると、帰宅が遅い時間になり家事ができなくなる

・子供の都合でなかなか休めない(クリニックのスタッフは、ほぼ同世代であるため)

・医療事務等の資格がないと働けないのではないか?

・午前だけの勤務の採用が少ない(午後勤務ができるスタッフが優遇される)

 

応募を渋る人は、この様な理由で敬遠すると考えられます。

では、具体的な解決策を検討してみましょう。

(まとめ)

午前診と午後診の中抜きの時間は、正職員はこの時間も含めての契約なので除外しますが、パートの場合

は午前と午後をそれぞれ分けて考えます。時給にも当然、差をつけるべきだと考えます。

そして残業できる人と、できない人も区分します。

残業手当は通常の割増賃金にプラスαでもいいでしょう。

想定されるのは繁忙期だけの対応なので、この時期のコスト増には目をつぶりましょう。

求人コストよりも既存のスタッフで対応した方が結果としては安くつきます。

残業時間部分だけのパート採用も検討してみて下さい。

医療事務ができなくても受付対応ができれば、十分戦力にはなります。

医療事務等の資格については特別必要なく、むしろ実務経験の方が大事です。

ャリアがなくても指導すれば、一通りの業務は2~3ケ月程度で習熟できます。

電子カルテの機能が理解できれば、レセプトの知識は後付けでも問題ありません。

子供の行事で休みを要求されることがありますが、この対応は非常に困難です。

スタッフのお子様は、同一地域の小中学校に通っているため行事は集中します。

スタッフ同士で勤務の調整をお願いすることになるでしょう。

その場合でも、勤務シフトの最終チェックは院長が行い、不公平感がないようにはしておいて下さい。

 

これまではクリニックの営業スタイルに合わせてスタッフが勤務していましたが、働き方

の多様性をどんどん認めていくことも検討してみて下さい。

「働きやすさ」は強力な差別化戦略になります。

 

メディカルタクト 代表コンサルタント  柳  尚信

 

(参考)

コンサルティングレポートVol.14【人材確保と人材教育】

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