2023.09.21
クリニック奮闘記
Vol.691 医療事務スタッフ(レセプト担当者)の育成
診療報酬請求(レセプト請求)代行を行っている弊社には、レセプト業務に関する様々なご相談が入ってまいります。
・レセプト担当者が退職するため、採用できるまでの間お手伝いして欲しい
・レセプト期間中の残業時間を減らしたい
・事務スタッフのレセプトの知識を向上させたい
・返戻が多いので、何とかならないだろうか?
毎日の算定業務から人手の問題に至るまで、クリニックで抱えている問題は多岐に渡りますが、問題点の本質は一つであると考えています。
つまり・・・・、レセプト業務の標準化です。
大抵のクリニックでは、一人のレセプト担当者で全てのレセプト作業を行っています。
この様な"業務の蛸壺化"が最大の問題点なのですが、解決策としては複数のスタッフによる業務の標準化がポイントとなります。当然、知識を伴う業務であるため一朝一夕に成し遂げることはできませんが、半年から1年の中で一定のレベルにするまで到達させることを目標にしましょう。
(第一段階)電子カルテやレセコンのチェック機能を活用し、可能な限りカスタマイズしていきます。人がしなければならないことを、極力減らすことで、業務の負荷を軽減していきます。
(第二段階)作業レベルの業務を抽出する。知識や経験を伴う業務は経験者が行うこととして、作業的にできることを他のスタッフで行うようにします。
(第三段階)レセプト提出後に、修正が必要であったレセプトを参考に、全員で情報共有を行います。医師が院長先生一人の場合は、算定のパターンは定型化されていますので、形を覚えていくことが重要です。
レセプトの算定パターンも10パターンくらいに集約されていきます。またミスのパターンも"クセ"のような感じで限定的になってきますので、それを覚えていくことで実務能力は格段に上がっていきます。
知識レベルの向上には時間はかかりますが、レセプト業務の実務として"カタチ"を覚えてもらうところから始めてみましょう。そうすれば、レセプト担当者が体調不良などの理由で業務が進まないということも回避できるようになります。