2024.03.06
クリニック奮闘記
Vol.693 レセプト作業は大局を見て行う
弊社では、日本全国の医療機関からレセプトチェックのご依頼を頂いています。
アウトソーシングを検討している理由は大きき分けると3つに集約されます。
①レセプト経験者がいないので、毎月の請求に不安がある
②業務量が多すぎて残業が減らない
③一人の担当者がレセプト業務を抱え込んでしまい、他のスタッフに教えようとしない
この様なご事情があるため、レセプト業務の一部または全部をアウトソーシングすることを検討されます。
個別の事情に合わせて対応させて頂くのですが、問題の全てをいっぺんに解決するのではなく、優先順位をつけてインパクトの大きな問題から取
り組んでいきます。
上記の①~③の問題を解決するために、業務フローの見直しをすることも必要ですが、レセプトに関するスタッフの知識レベルのアップを図ることは避けて通ることができません。
スタッフのレベルにはバラツキがあり、同じ品質で仕事をさせることは困難です。
まず、業務を経験等の習熟度のレベルに応じて仕訳することから始めます。
その上で個々の業務を作業レベルに分解していき、経験値の低いスタッフでも行えるようにしていきましょう。
そうすることで、少なくとも、作業レベルの業務においては、分業化することができるので特定の人に集中することを避けることができるようになります。
次に、業務に優先順位をつけて、インパクトの大きなものから改革をしていくようにします。事務スタッフの特性上、細かいところが気になってしまうものですが、金額的に小さい項目については、勇気をもって切り捨てるくらいのことが必要です。
例えば、特処の修正はどこのクリニックでも大仕事になっています。日々の会計時に細かく修正して終了させておくことがセオリーであると思いますが、そううまくいかないことがあるのも承知しています。
結論から言うと、日々の業務の見直しから入らなければならないのですが、これをレセプト提出時にやっていては時間がいくらあっても足りません。修正件数は多いかもしれませんが、全体に影響するインパクトは限定できてだと割り切って、月初の業務から外してしまうことも一つの方法です。
最初から細部に手を付けるのではなく、全体の業務レベルを上げていきながら、細部に手を入れる様な取り組みを検討してみて下さい。