Vol.695 スタッフの高い離職率とその影響

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クリニック奮闘記

2024.03.07

クリニック奮闘記

Vol.695 スタッフの高い離職率とその影響

あるクリニックでは、医療事務スタッフや看護師の間で高い離職率が発生しています。定期的に新しいスタッフを採用することになり、これがクリニックの運営に影響を与えています。

クリニックにおける労務問題のまとめ

  1. 人員不足とサービスの品質低下: 高い離職率により、クリニックは常に人員不足に陥ります。これにより、予定された診療時間の遅延や患者への適切な対応が困難になり、サービスの品質が低下します。

  2. 業務効率の低下: スタッフの離職や新人の研修により、業務効率が低下します。新人の教育やトレーニングに時間とリソースが割かれるため、他のスタッフの業務負担が増加し、効率が損なわれます。

  3. コスト増加: スタッフの離職に伴い、採用や研修にかかるコストが増加します。また、離職による人員不足に対処するための臨時の措置やオーバータイム労働など、追加のコストがかかる場合があります。

  4. 組織の安定性の低下: 高い離職率は組織の安定性を損ないます。スタッフの不安定さや雰囲気の悪化が、他のスタッフのモチベーションや仕事の満足度に影響を与える可能性があります。

対策:

  1. 離職率の分析: 高い離職率の原因を明確にし、離職のパターンや要因を分析します。従業員との個人面談により、現場の意見を収集し、問題を特定します。

  2. 労働条件の改善: スタッフの労働条件や福利厚生を改善し、ワークライフバランスを促進します。給与の見直しだけが解決策ではありません。勤務時間の柔軟性の提供なども必要ですが、まずが院長先生がスタッフを公正に評価することから始まります。

  3. 教育と研修の強化: 新人の適切な教育と研修プログラムを強化し、スタッフの能力向上とモチベーションの向上を図ります。とはいえ、パートスタッフの多いクリニックでは全員に対して教育研修を行うことは難しいようです。基本的にはOJTによる教育となりますので、実務の中で学べるように、スタッフ各人への働きかけも必要です。

  4. コミュニケーションの改善: スタッフとのオープンなコミュニケーションを促進し、意見交換や問題解決の場を提供します。従業員の声を尊重し、フィードバックを積極的に受け入れます。院長先生からスタッフに歩み寄る姿勢が求められます。

  5. リーダーシップの強化: 上層部や管理職のリーダーシップ力を強化し、スタッフの信頼と組織文化の改善を図ります。目標設定やパフォーマンスフィードバックを通じて、従業員のモチベーションを維持し、組織の方向性を示します。やるべきことを明確にし、達成度合いを評価してあげるようにしましょう。

労務問題に正解はありません。仕事に対する価値観には多様性があります。人事は人任せにせず、一人一人に丁寧な対応をするようにしましょう。