Vol.772 レセプトの個人情報保護について

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クリニック奮闘記

2024.10.28

クリニック奮闘記

Vol.772 レセプトの個人情報保護について

レセプトには、患者様の氏名、生年月日、診療内容など、多くの個人情報が含まれています。そのため、個人情報保護法をはじめとする関連法規を遵守し、適切な取り扱いが求められます。弊社でも医療機関様の多くのデータに触れる機会がありますが、その取扱いについては厳格さを求められています。大企業の情報漏洩や外部ハッカーによる事件などのニュースを眼にすることも少なくありません。今更かもしれませんが、一度整理しておきたいと思います。

 

レセプトの個人情報保護における注意点

  1. 法令遵守:

    • 個人情報保護法: 収集、利用、提供、委託など、個人情報の取扱い全般について規定されています。
    • 医療法: 医療機関における個人情報の保護に関する規定があります。
    • その他の関連法規: 保険医療機関等における個人情報の保護に関するガイドラインなど、関連する法規を遵守する必要があります。
  2. アクセス制限:

    • 権限の付与: レセプトにアクセスできる者を限定し、業務に必要な範囲でのみアクセスを許可します。
    • パスワード管理: 強固なパスワードを設定し、定期的な変更を義務付けるなど、不正アクセスを防ぎます。
  3. 情報漏えい対策:

    • 物理的なセキュリティ: レセプトを保管する場所を施錠する、持ち出しを禁止するなど、物理的なセキュリティ対策を講じます。
    • 情報漏えい時の対応: 万が一、情報漏えいが発生した場合に備え、迅速な対応計画を策定しておきます。
  4. 外部委託時の注意:

    • 契約内容の確認: レセプトの処理を外部に委託する場合は、委託先との間で機密保持契約を締結し、個人情報の取扱いについて厳格な規定を設けます。
    • 監督: 委託先に対して定期的な監査を行い、適切な情報管理が行われているかを確認します。
  5. 従業員への教育:

    • 定期的な教育: 個人情報保護に関する法令や社内規定について、従業員全員に周知徹底させます。
    • 意識啓発: 個人情報保護の重要性を認識させ、日頃から注意を促します。
  6. システムのセキュリティ:

    • ウイルス対策: 最新のウイルス対策ソフトを導入し、定期的な更新を行います。
    • ファイアウォール: 不正なアクセスを遮断するためのファイアウォールを設置します。

レセプトデータの保管・廃棄

  • 保管期間: 法律で定められた期間、または業務上必要な期間、レセプトデータを保管します。
  • 廃棄方法: 個人情報が復元できないよう、シュレッダー処理やデータ消去など、適切な方法で廃棄します。

レセプトデータの利用目的

レセプトデータは、診療報酬請求、医療統計、医療の質の向上など、正当な目的の範囲内で利用する必要があります。不正な利用は厳禁です。

まとめ

レセプトは、患者様のプライバシーに関わる重要な情報です。適切な情報管理を行うことで、患者様の信頼を得るとともに、医療機関の信用度向上にも繋がります。