Vol.829 人の用い方(井原隆一著)に学ぶ

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クリニック奮闘記

2025.01.21

クリニック奮闘記

Vol.829 人の用い方(井原隆一著)に学ぶ

経営者仲間と経営談義を始めると、いつの間にか、従業員(スタッフ)についての悩み相談会になってしまっています。経営の問題は人の問題と言われるように、AIの技術が進んだとしても、DXにより業務改革が行ったとしても永遠に解決されないテーマの一つではないでしょうか。

企業経営者だけではなく、クリニックを経営する院長先生も、わたしたちと同様のお悩みを抱えていることでしょう。

本項では、私見を交えながら『人の用い方(井原隆一著)』にふれてみたいと思います。

「人の上にたって権力をふるうのはたやすいが、人の下で地味に働くことはむずかしい。しかし人の下で働けないものは、部下を使いこなすことができない。下っ端で苦労した人でなければ、人に使われる者の気持ちがわからないから、人の心を掌握できない。」

これは『近思録』という本に書かれてある内容です。

私もサラリーマン時代がありましたが、仕事の悩みも多ければ、先輩上司とのコミュニケーションにも随分と悩んだものでした。

部下である私がストレスを感じているくらいでしたら、上司の悩みはいかほどであったのかと、今になって思うことが多くあります。

この本は、侍ジャパンを率いる栗山監督も推薦している書籍ですが、本を読むと、『なるほど、栗山監督はこんなことを考えてたのかな?』と感じるところが多々あります。

人事の問題は絶対的な正解がありません。だから苦労の連続です。

経営というものは人が操るものなので、避けて通れない難問が山積みされています。

クリニック経営(医療機関)におけるサービスは人が基本です。

人の成長がクリニックの成長であり、患者サービスの向上につながっていきます。

私は会社員時代に、人財教育は『担雪埋井(たんせつまいせい)』と教えられました。

雪で井戸を埋めようとしても、溶けてしまって埋めることができない様に、人財育成も時間、忍耐、努力が必要だということを表現しています。

先生方は日常診療で多忙を極めておられます。プレイング・マネジャーなので人財教育なんて・・・という声が聞こえてまいりますが、経営者の優先課題はは、人の教育にあるということを改めてお伝えさせください。