2025.03.03
クリニック奮闘記
Vol.854 離職するスタッフであっても教育すべき?
どの業界においても、人財不足に悩まされる昨今ですが、人手のためには"猫の手"でもよいという訳ではありません。
患者の健康、命を預かる医療機関においては、専門的なスキルや患者対応力が求められます。それゆえスタッフ教育の必要性は高いのですが、日常業務が忙しく、またトレーニングする時間を確保も難しいのが実情です。しかし、医療の質の担保、とりわけ安全性の担保のためには必要な時間や経済的コストをかける必要性については先生方のコンセンサスは得られているものと思われます。
これとは別の考え方で、『教育してもどうせ辞めてしまうから・・・・』ということで、研修制度自体を疎かにしてしまっているクリニックがあります。
辞めてしまうから教育しないとうことになると、スタッフの質的レベルは低いままで、医療事故につながる可能性も出てきます。
日常業務の質の向上をさせるべきで、どうせ辞めるから教育しないという考え方は排除しなければなりません。
もし退職してしまったとしても良いのです。教育すること自体が、事業所に課せられた"社会的使命"と考えるべきです。
職場はしつけの最後の砦です。家庭で完結できない社会性のトレーニングは職場でやらなくてはなりません。
ご縁がなくて退職してしまい、よそのクリニックに移ってもよしです。
次の職場の院長先生が、そのスタッフの仕事ぶりに感服するくらい鍛え上げていきましょう。
さすが!あのクリニックの人財教育は違うな。と思わせるクリニックになれば、自ずと人は集まってくるでしょう。