Vol.872 クリニックのコンプライアンスは守られているか

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クリニック奮闘記

2025.04.01

クリニック奮闘記

Vol.872 クリニックのコンプライアンスは守られているか

昨今のメディア報道をみていると、今更ながら法令順守(コンプライアンス)について考えさせられます。

普段の業務の中では、法令に関してあまり関心なく進められているように思うことが良くあります。

医療機関が医師を頂点とするヒエラルキーで成り立っており、業務の建付けは『医師の指示のもと』という枕詞がついています。

この医師の指示のもとという御旗があることを忘れはいけないのです。

看護師の医療行為はもとより、いかなる場合も単独の判断が許されないのは言うまでもありません。

また、医療事務スタッフの場合は、診療録(カルテ)記載についても医師の指示がなければ、勝手に書き加えたり削除したりすることはできません。詳しくは書きませんが、個別の指示なしに病名やコメントを付け加えることはご法度なのです。

カルテというのは医師の判断の過程と結果を記したものであり、医師以外の人が、指示なしに作成することはコンプライアンスに抵触することとなります。コンプライアンス違反というのは、分かりやすく言うと、法律違反のことです。内容によっては厳罰が課せられることがあります。診療報酬の請求事務の同様です。そもそもレセプト請求は性善説に基づいた制度なので、その手続きには誠実性が求められます。

よくグレーゾーンということを言われる方がいらっしゃいますが、法律には黒白しかありません。もしグレーがあるとすれば、そこを判断するのは経営者である院長先生しかできないはずです。

医療機関においては、当然守られているべき法令ではありますが、今一度先生方のクリニックで徹底されているかの足元確認をお願いしたいと思います。