Vol.881 事業用不動産の考え方(取得 or リース)

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クリニック奮闘記

2025.04.14

クリニック奮闘記

Vol.881 事業用不動産の考え方(取得 or リース)

クリニックを始めるにあたって、まずは場所の選定をしなければなりません。物件の種類はざっと以下の通りです。

①賃貸

・戸建て賃貸

・テナント

②不動産の取得

・土地の購入及び建物建築

・土地定借(賃貸)+建物建築

大きく分けると、賃貸か購入かという分類になります。

一般的に事業用不動産の場合は、賃貸方式で準備しますが、取得しない理由は以下の通りです。

・事業の将来性が不透明であるため、不動産取得に資金を投入するにはリスクが大きいため

・土地は減価償却ができないため、キャッシュフローが著しく悪化する

土地神話がまだ生きていた頃、不動産価値は上昇し続けるものと考えられていました。

開発物件の場合でも、周辺の開発が進むにつれ取得した不動産の価値も上昇し、その土地を担保に銀行借り入れを行って次の店舗開発資金にすることを普通にやっていました。

流通王であったダイエーが立地戦略で採用していた方法です。このやり方でダイエーは隆盛を極めていました。

では現在はどうかというと、ロードサイドに出店している飲食店は、定借もしくはリースバック方式で店舗開発をしています。

ビジネスのサイクルが短い飲食店では、不動産取得による長期事業計画が組み立てにくいからです。

出店の際の資金調達も必要なく、撤退の際も建物の撤去で完了です。

何よりも土地がは減価償却ができないため、事業のキャッシュフローが著しく悪化しますので、それを避けるための手法だと考えると極めて合理的です。

一方、建物は減価償却資産であるため、立ち上げ当初の事業のキャッシュフローには優しいといえます。

診療所を立ち上げる際、賃貸物件の少ないエリアでは購入取得という選択肢がメインになりますが、リースバック方式という方法もありますので、キャッシュフローを中心に事業計画を検討してみて下さい。