2025.05.14
クリニック奮闘記
Vol.900 【実例あり】皮膚科・内科クリニックのレセプト外注成功事例3選
― 医療事務の属人化・返戻・人手不足をどう解決したのか? ―
はじめに:今、レセプト外注が注目される理由とは?
診療報酬の返戻・査定、レセプト作業の属人化、医療事務スタッフの採用難...。
近年、こうした課題に悩む皮膚科・内科クリニックの間で、**「レセプト請求業務の外注(アウトソーシング)」**が有力な選択肢として注目を集めています。
とはいえ、「本当にうまくいくの?」「ウチのクリニックにも合うのか?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、実際にレセプト外注を導入して成果を上げた皮膚科・内科クリニックの成功事例を3つご紹介します。
具体的な課題と、どう改善されたのかを知ることで、自院での導入判断にお役立てください。
成功事例①:皮膚科クリニック(大阪府)
【課題】ベテラン事務スタッフの退職。レセプトの引き継ぎが不可能に。
このクリニックでは、レセプト業務を1人のスタッフが20年以上担当しており、完全に属人化していました。
そのスタッフが急に退職することになり、他のスタッフではレセプト点検も、算定ルールもわからない状態に。
【導入内容】
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当社のレセプト代行サービスを導入
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月末のデータ送信のみでレセプト作成・点検を一括外注
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電子カルテはクラウド型で、遠隔対応が可能な体制を構築
【結果】
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退職による業務停止を回避
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初月から返戻率が3%→0.8%に改善
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医師・看護師の業務負担も軽減され、スタッフの定着率向上につながった
成功事例②:内科クリニック(神奈川県)
【課題】常勤医師が複数在籍し、算定ルールが煩雑。事務側の対応が追いつかない。
複数医師が在籍する内科クリニックでは、医師ごとに診療スタイルが異なり、算定ルールのばらつきによる返戻・査定が頻発していました。
また、医療事務のスキルに差があり、点検の精度が安定しないという課題がありました。
【導入内容】
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レセプト業務のうち点検・修正・返戻対応を当社に外注
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月1回のフィードバック会議を実施し、医師ごとの算定傾向をデータ化
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医療事務スタッフには受付・患者対応に専念してもらう体制へ移行
【結果】
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査定率が7.5% → 2.3%に大幅改善
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医師側の算定意識が高まり、記載ミスや指示漏れが激減
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事務スタッフの教育負担も軽減され、離職率がゼロに
成功事例③:皮膚科・内科併設クリニック(福岡県)
【課題】外来数の増加にスタッフ対応が追いつかず、レセプト処理が後回しに。
開業5年目を迎え、口コミと広告で患者数が急増。
毎日100人以上の来院があり、受付業務や電話応対が多忙に。
その影響でレセプト業務が後回しとなり、提出ギリギリ・チェック漏れが頻発していました。
【導入内容】
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月中にデータを小分けで送信する「分割レセプト代行プラン」を採用
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負担の大きかった月末処理の集中業務を解消
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LINE・クラウドでやり取りすることで、スタッフの負担も最小限に
【結果】
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毎月ギリギリだった提出期限が、余裕を持って1週間前に完了
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返戻件数はほぼゼロに
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月末残業が激減し、スタッフの満足度・働きやすさが大幅アップ
なぜレセプト外注でうまくいったのか?共通点を分析
3つの成功事例には、以下の共通点があります:
共通点 | 内容 |
---|---|
① 属人化リスクの解消 | 業務を特定スタッフに依存しない体制を構築 |
② 専門スタッフによる対応 | レセプト専門スタッフによる精度の高い点検・修正 |
③ 医師・事務との連携強化 | 定期的なフィードバックで運用改善を継続 |
④ スタッフの業務分担の明確化 | 医療事務が「患者対応」に集中できる環境づくり |
レセプト業務の外注は、単なる「経費削減」ではありません
「コスト削減のために外注する」
――たしかに費用対効果は重要ですが、それ以上に重要なのは、
✅ 業務の安定性
✅ 経営リスクの低減
✅ 医療の質の維持
といった**"守るための戦略"**として外注を活用することです。
次に成功するのは、貴院かもしれません
レセプト業務の外注は、まだ導入しているクリニックは多くありません。
だからこそ、早めに体制を整えることで、他院より一歩先の安定経営が実現できます。
貴院が抱える課題にも、必ず解決のヒントがあるはずです。
ぜひ、お気軽にご相談ください。