2025.06.02
クリニック奮闘記
Vol.911 新規開業の成功を左右する「医療事務・レセプト業務」体制の整備とは?
● 開業医が直面する経営課題とは?
新規開業を考える医師にとって、診療方針や医療機器の選定といった医療面の準備はもちろん重要ですが、経営面における準備不足が後のトラブルにつながることが少なくありません。特に「スタッフ採用」「集患施策」「レセプト請求体制」は見落とされがちですが、クリニック経営の根幹をなす部分です。
多くの開業医が診療に集中するあまり、医療事務や会計業務を後回しにしてしまい、結果としてレセプトの請求漏れや査定による減収、事務スタッフの疲弊を招くこともあります。開業当初は人的資源も限られており、ベテランの医療事務を確保できるとは限りません。特にレセプト業務は知識や経験を必要とするため、ミスや遅延が直接的な収益の減少に繋がるのです。
● レセプト業務の複雑性と属人化のリスク
保険診療におけるレセプト業務は、医科点数表、厚生労働省通知、個別指導対応など、多岐にわたる知識と最新情報の更新が求められる専門的な領域です。特に、レセプトの提出期限(月初10日)を過ぎると入金が1ヶ月遅れるため、キャッシュフローに直結します。また、請求ミスによって査定・返戻が発生すると、売上の減少のみならず、追加対応の業務負荷も発生します。
さらに、ベテラン事務員にレセプトを任せきりにしていると、その人が退職した際に業務が回らなくなる「属人化リスク」も大きな問題です。これは新規開業においても避けて通れない課題です。
● レセプト代行という選択肢の有効性
当社では、新規開業医のレセプト請求業務を丸ごとサポートする「レセプト請求代行サービス」を提供しています。電子カルテとの連携や、定期的な請求内容のチェック、月次での改善レポートの提供を通じて、開業医が安心して診療に集中できる環境づくりを支援します。
外部委託によって、事務員の採用や教育の手間を軽減し、標準化されたレセプト処理が可能となるため、収益の安定化にも直結します。特に開業初期は、一定の専門性を持つ外部リソースを活用することで、経営の安定化が早まる傾向にあります。
● 開業前の事前相談から導入までの流れ
開業前ヒアリング(診療科・診療内容・想定患者数など)
電子カルテとの接続テスト・導入サポート
月末のデータ送信→翌月初にレセプト提出
月次報告・査定対応・改善提案
当社では、開業予定の3〜6ヶ月前からのご相談を推奨しています。
● まとめ:安心して診療に集中するための体制構築
開業医が「診療に集中できる環境」を作るには、初期からレセプト業務を整備することが必要不可欠です。アウトソーシングを上手に活用することで、効率的かつ安定した経営を実現できます。当社はその一翼を担うパートナーとして、開業支援から継続的な改善提案まで対応いたします。