Vol.918 立地の差別化が生む患者サービスの向上

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クリニック奮闘記

2025.06.09

クリニック奮闘記

Vol.918 立地の差別化が生む患者サービスの向上

クリニックの立地は経営に大きな影響を与える要因の一つです。しかし、それは単に人通りの多い場所に開業すれば良いという単純な話ではありません。ここでは、立地がどのように患者サービスとつながり、他院との差別化を図ることができるかを、具体的な視点から掘り下げていきます。

■ 1. 患者の利便性を徹底追求した立地選び 立地の最大の意義は「患者の通いやすさ」です。駅近やバス停至近といった交通アクセスの良さはもちろんのこと、駐車場の有無や自転車置き場の広さも考慮すべきです。高齢者や小さな子どもを連れた親など、移動に不安を感じやすい層にとって、これらの要素は来院のハードルを大きく下げる要素になります。

■ 2. 高齢者に配慮した動線設計 郊外型のクリニックであれば、段差をなくし、スロープや自動ドアを設けるといったバリアフリー設計が重要です。敷地に余裕がある分、動線や待合室の広さを確保しやすいため、高齢者がストレスを感じずに通えるクリニックとしてのブランディングが可能です。

■ 3. 住宅街に立地することの信頼感 都心部のクリニックが利便性を武器にする一方、住宅街の中にあるクリニックは「地域密着型」であることが強みになります。通勤通学の途中ではなく、日常の中で立ち寄れる場所にあることで、患者にとって"身近なかかりつけ医"としての安心感を与えられます。

■ 4. 土地柄に応じた診療時間設定 たとえばサラリーマンが多い地域であれば、夜間診療や土曜診療を強化すべきです。一方で高齢者が多いエリアでは、午前中に診療を集中させることで混雑を回避し、待ち時間を短縮することが可能です。土地柄に合わせた診療時間の設定は、患者満足度を大きく左右する要因です。

■ 5. 地域コミュニティへの貢献 地域の清掃活動や健康相談会などを通じて、地域社会とのつながりを持つことも重要です。住宅街にあるクリニックであれば、こうした地域貢献が立地の特性と結びつき、自然と患者との信頼関係が構築されます。