Vol.919 診療ガイドラインに準拠しながら独自性を出す医療サービスの差別化

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クリニック奮闘記

2025.06.09

クリニック奮闘記

Vol.919 診療ガイドラインに準拠しながら独自性を出す医療サービスの差別化

医療の質を担保するうえで、診療ガイドラインに従うことは欠かせません。しかし、ガイドラインに沿う医療が「画一的な医療」と感じられてしまうと、患者はクリニック間の違いを認識できなくなります。ここでは、ガイドラインを守りながら、どのようにして独自性を出し、患者サービスの差別化につなげるかを解説します。

■ 1. ガイドラインの解釈と応用 診療ガイドラインは、標準的な治療方針を示すものであって、絶対的なマニュアルではありません。医師の経験や患者の生活背景に応じて柔軟に解釈・応用することで、個々の患者に最適な医療が提供できます。

■ 2. 診療プロセスに工夫を たとえば、問診票の記載方法、看護師による初期対応、医師との対話時間の確保など、診療プロセスの中での工夫は、患者の満足度を高める大きな要素です。同じ疾患を診るにしても、「丁寧に話を聞いてくれた」「生活背景に寄り添ってくれた」と感じてもらえる対応が、他院との違いを生み出します。

■ 3. 説明のわかりやすさが安心感を生む 検査や治療の内容について、専門用語を使わず、視覚資料や図解などを用いて説明することが重要です。特に高齢者や初診患者に対しては、わかりやすさがそのまま安心感につながります。

■ 4. 特定疾患への特化 ガイドラインが存在する疾患でも、特定の分野に注力することで「この病気ならこのクリニック」といった専門性を打ち出せます。アトピー性皮膚炎、糖尿病、高血圧といった慢性疾患の管理に強みを持つクリニックは、患者のリピート率が高まる傾向にあります。

■ 5. 医師の専門性の可視化 ホームページや院内掲示などで、医師の専門分野や実績、講演活動などを紹介することで、患者の信頼感を高めることができます。見えにくい医師の「技術」や「経験」を見える形にすることが差別化につながります。