2025.07.22
クリニック奮闘記
Vol.951 評価制度なしでもできる!スタッフのモチベーションを高める7つの工夫的アプローチ
人事評価制度がなくても、スタッフが意欲的に働き続けるクリニックはたくさんあります。逆に、評価制度を導入してもスタッフのやる気を引き出せていない医療機関もあるのです。つまり、モチベーション向上において評価制度は「手段のひとつ」に過ぎないということです。
本記事では、評価制度を用いないクリニックでも実践できる、スタッフのモチベーションを高めるための実践的な工夫をご紹介します。
1. 日常的な「ありがとう」が最も効果的な評価になる
モチベーション向上の鍵は、日々の承認です。
-
「いつも早めに受付を開けてくれてありがとう」
-
「患者さんが○○さんの対応を褒めてたよ」
-
「レセプト処理、正確にできていて助かったよ」
こうした具体的でタイムリーな声かけは、制度以上に心に響く「評価」になります。
ポイントは、行動と結果に対して具体的に伝えること。
2. スタッフの得意を見つけて役割を与える
「この仕事はあなたに任せたい」と伝えることは、信頼の表明です。
-
レセプトの得意なスタッフには集計・チェック係を
-
パソコン操作が速いスタッフにはデータ入力担当を
-
患者応対が上手なスタッフには新人指導を
それぞれの強みを活かすポジション設計は、スタッフにとって「私が必要とされている」という実感を与えます。
3. 小さな成功体験を積ませる機会をつくる
クリニックでは「大きな業績評価」が難しいからこそ、小さな達成感を意識的に提供する必要があります。
-
院内改善のアイデアを募集して、実際に採用する
-
月1回のミーティングで「今月のベスト対応賞」を発表
-
自分が提案した掲示物やPOPが採用される
こうした経験は、評価制度がなくてもスタッフの自己効力感を育てます。
4. 院長・リーダーからの定期的な1on1対話
評価制度がないからこそ、対話による信頼関係の構築が重要です。
-
「最近どう?困っていることはある?」
-
「○○さん、今後どんな仕事をしていきたい?」
-
「先月の対応で気づいたことがあってね」
年に1〜2回で構いません。リーダーシップを発揮する絶好のタイミングとして、1対1での時間を確保しましょう。
5. 職場の空気づくりと心理的安全性
スタッフがやる気を持って働くには、「否定されない」「相談できる」雰囲気が不可欠です。
-
ミスを責めずに、共有して再発防止につなげる文化
-
院長自身が失敗談を語る姿勢
-
提案を歓迎する「まず聞く」姿勢
心理的安全性がある環境では、スタッフは自発的に動き始めます。
6. チームで成果を分かち合う「共有文化」
個人ではなく、チーム単位での成果や改善を讃える文化も重要です。
-
月末レセプトがスムーズに終わった →「みんなの協力で助かったね」
-
患者アンケートで好評 →「受付と看護が連携してくれたからこそ」
-
新人スタッフが成長した →「○○さんのサポートがあったおかげだね」
個人評価ではなく、組織としての成功を意識する仕掛けが、モチベーションを支えます。
7. キャリアパスの見える化と期待の共有
評価制度はなくても、「成長の方向性」が見える仕掛けは必要です。
-
「この業務ができるようになれば○○手当がつきます」
-
「3年後には受付リーダーとしての役割を期待しています」
-
「資格を取れば職務の幅が広がり、手当も見直します」
こうした期待と将来像の提示は、スタッフにとって目標設定の代替機能を果たします。
まとめ:評価制度がなくても、人は育つ
評価制度がなければスタッフは成長しない、というのは誤解です。むしろ、小規模クリニックのように日々の関係性が濃い職場では、「関係性」こそが最大のモチベーション源になります。
-
日々の声かけ
-
得意の活用
-
成功体験の提供
-
定期的な対話
-
チームの空気づくり
これらを地道に積み重ねることで、制度に頼らずとも信頼と意欲に満ちた組織づくりが実現します。