2025.09.29
クリニック奮闘記
vol.1000 クリニックスタッフ教育と自己啓発② 仕事のモチベーション
クリニックスタッフ教育と自己啓発② 仕事のモチベーション
仕事において「モチベーション」を保ち続けることは、多くの人が抱える課題です。特にクリニックの現場では、患者さんへの対応、制度改定への対応、限られた人員での業務遂行など、日々さまざまなストレスや負荷がかかります。そんな中で、どうすれば前向きに仕事に取り組み続けられるのでしょうか。
ユニクロの柳井正社長は「現場は常に問題だらけ、そこに成長の種がある」と語っています。これは、仕事に対する姿勢を根本から変える考え方です。つまり「問題=ネガティブなもの」ではなく、「問題=学びや改善のチャンス」と捉えることこそが、モチベーションの源泉になるということです。
1. モチベーションは外から与えられない
柳井社長は「やる気は誰かに与えられるものではなく、自分で見出すものだ」と述べています。医療現場においても、院長や上司からの励ましはもちろん大切ですが、長期的に仕事を続けていくうえで必要なのは「内発的動機づけ」です。自分が患者さんにどう貢献できるのか、自分の仕事がチームにどんな価値をもたらすのかを理解するとき、モチベーションは内側から湧き上がります。
例えば、受付スタッフは「単に保険証を確認する役割」ではなく「患者さんに安心して診察を受けてもらうための第一歩を支える存在」です。この認識が持てれば、業務の意味づけが変わり、日々の仕事にやりがいを感じやすくなります。
2. 問題を前向きに捉える力
クリニックではトラブルや想定外の事態がつきものです。予約の混乱、診療報酬請求のエラー、患者さんからの苦情。これらは一見すると「やる気を削ぐもの」です。しかし柳井社長は「問題があるところにこそ改善のチャンスがある」と言います。
つまり、問題をネガティブに捉えるのではなく、「この課題を解決すれば、よりよいクリニックに近づける」と考えることが重要です。看護師が患者さんの不安にうまく対応できなかったとき、それを単なる失敗と捉えるのではなく、「次回はどう声をかければいいか」を学ぶ機会とする。これこそが、モチベーションを持続させる力になります。
3. 小さな成功体験の積み重ね
モチベーションを高めるには「達成感」が欠かせません。柳井社長は「大きな成功は、小さな改善の積み重ねによってしか生まれない」と語っています。クリニックでの業務も同じで、一度に大きな変革を成し遂げることはできません。
例えば、カルテ入力を1分短縮できた、患者さんから「説明が分かりやすかった」と感謝の言葉をもらえた、チームミーティングで意見を共有できた。こうした小さな成功が積み重なって、やりがいと自信が育ちます。そして、それが次の挑戦へのモチベーションになります。
4. 自分自身に挑戦する
柳井社長は「現状維持は退歩だ」と繰り返し述べています。これはつまり、昨日と同じ仕事をただ繰り返しているだけでは成長はないということです。医療現場では、忙しさのあまり日々の業務に流されがちですが、そこに「自己成長の視点」を持ち込むことで、モチベーションは高まります。
例えば、事務スタッフなら「毎月のレセプトでエラーを1件減らすことに挑戦する」、看護師なら「患者さんへの声かけのバリエーションを増やす」、リハビリスタッフなら「患者さんに説明する用語を分かりやすく工夫する」。自分自身への小さな挑戦が、日常の単調さを打ち破り、やる気を引き出します。
5. 目的意識を共有する
モチベーションを高める上で欠かせないのが、チーム全体で「何のために働くのか」を共有することです。柳井社長は「すべての判断基準はお客様のためにある」と繰り返し語っています。クリニックで言えば、それは「患者さんのためにあるかどうか」です。
自分の業務が患者さんにどのように貢献しているのかを理解し、スタッフ同士でその目的を共有することで、仕事の意味が明確になります。「患者さんに安心して診療を受けてもらう」という共通の目的があれば、多少の困難も乗り越えやすくなり、モチベーションを保つ力になります。
まとめ
モチベーションは外から与えられるものではなく、自分自身の中から生まれるものです。柳井正社長の「問題は成長の種」という考え方を取り入れることで、日々の業務に新しい意味を見出すことができます。小さな改善を重ね、自分自身に挑戦し、チーム全体で目的を共有する。こうした姿勢こそが、クリニックで働くスタッフのやる気を持続させる鍵となります。
