Vol.53 歩合で働く医師のモチベーション

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2018.01.18

Vol.53 歩合で働く医師のモチベーション

前回の「アルバイト医師の勤怠管理」のお話の中で、時間外手当の支給について触れましたが、本日は、

それに加えて歩合給の考え方についてお話ししてみたいと思います。

経営者にとっての最大の関心事は、利益を出すことにあります。

スタッフの士気が高く、活気ある職場で利益が出ていれば、こんなに嬉しいことはありません。

そのために労務管理があり給与システムがあります。

では、モチベーションの上がる給与システムとはどうあるできか?

そして歩合給で働く人のモチベーションについて考えてみたいと思います。

 

Aクリニックでは、C先生の勤務で生じた様々な矛盾点を克服しようと、医師給与に関して一定のルールを

設けることにしました。

基本的な雇用形態は、当面はアルバイト(時間契約)のみとします。

始業に関しては各人の裁量に任せることにしましたが、遅刻については減給のペナルティを課すことにし

ました。

次に時間外手当の設定ですが、基本は30分単位で計算することにします。

さらに別の評価として、診察人数が一定人数を超えた場合に、一人当たり〇〇〇〇円という具合に歩合給

の設定を行いました。A院長としては、歩合給の設定が積極的な診察につながることを期待しています。

では、C先生の診察はどの様に変わっていくのかみて見てみましょう。

 

スタッフ「C先生、待ち時間が1時間を超えていますが、受付時間中は、このままチェックインしてもいい

                  でしょうか?」

C先生 「うーん。あと一時間あるなぁ。今日は頑張ってみるか!どんどん受付けていいよ。

                患者さんには、待ち時間が1時間以上かかることは伝えておいてね。」

スタッフ「はい、先生。私たちも頑張ります!」

 

(まとめ)

今回はA院長の思惑どおりの結果となりました。

同じ給料なら、誰しも楽な仕事の方がいいと考えると思います。

そこへインセンティブ(歩合給)を設定することで、心理的な抑制を外す効果が得られます。

モチベーションのスウィッチは人それぞれです。逆に歩合給に抵抗を示す医師もいらっしゃいます。

給料は経営者のメッセージです。スタッフに対して、期待する働きを示すものなのです。

クリニックのルールとして統一の基準があってもいいですが、医師によって変化を付けることも検討して

みて下さい。

事例の様に患者数での評価だけでなく、診療報酬の〇〇%という様な評価も可能です。

また学会費用や書籍の購入費用の負担なども考えられます。

一定期間の勤務実績があり、クリニックに対する貢献度合いが明確である場合は、時間給の見直しだけで

なく、専用の医療機器の購入なども検討してましょう。

機器の選定にあたっては、当人に決裁権を与えるとよいでしょう。

 

(参考) 

Vol.9給料だけがモチベーション?(行き過ぎた人事考課)

https://medical-takt.com/backnumber/2017/report43.html

Vol.32アルバイト医師の蜂起

https://medical-takt.com/backnumber/2017/report79.html

Vol.52 アルバイト医師の勤怠管理

https://medical-takt.com/backnumber/2018/report129.html

 

メディカルタクト 代表コンサルタント  柳  尚信

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