2017.12.22
Vol.37 院長はプレイングマネージャー、何でもしなくちゃ
勤務医時代は基本的には診療だけでよかったことが、開業するとそれで済まなくなります。
日中の診療に加えて、月初のレセプト、給料計算に始まり、月末には業者への支払いや給与振込み等の銀
行業務がある。更には、会計帳簿の作成のため、領収書などの整理もしなければなりません。
診察が終われば業務終了だった勤務医とは異なり、やらなければならないことが山積しています。
そんな忙しい開業医の日常をご紹介したいと思います。
眼科医のA先生は午前中に４０人の診察を終え、今からMRさんとの2件面談を行うことになっています。
1社あたり15分、2社で30分の面談が終わる頃には午後2時を回っていました。
出勤時にコンビニで買ってきた、おにぎりとサンドウィッチを口にしながら、これからパソコンで給与振
込みです。正社員とパート合わせて15人の給与振込み作業が終了したのは、午後が始まる30分前でした。
A院長「少し仮眠しよう。」 そのまま机に突っ伏して寝込んでしまいました。
目覚めたのは午後診が始まる5分前にかかってきたスタッフからの内線電話でした。
午後診も40人の患者を診察し、終わったのは午後8時。
カルテ入力を終わらせ、帰宅したのは夜10時を過ぎた頃でした。
こんな日常を過ごしているA先生の体は、疲労度マックスです。
給料計算にレセプト、振込、業者対応を一人でこなしていると、休む時間が全くありません。
ある日、スタッフの一人が血相を変えて、給料の振込が間違っていると訴えてきました。
聞いてみると、振込金額を一桁多く振込んでいた様です。
20万円を振込むところを、200万円振込んでしまっていた様なのです。
直ぐに返金してもらい笑い話で終わりましたが、他にも振込ミスがあるかもしれないと思うと、落ち着か
ないA先生でした。
（まとめ）
開業医の日常はとっても多忙です。
医師としての診療業務に加えて、経理業務や人事労務業務、レセプトなどオールラウンドで処理しなくて
なりません。
企業で置き換えると、社長だけでなく総務部長、経理部長、人事部長、医事部長などを全て兼務している
状態です。
業務の要の部分は院長が最終確認しなければなりませんが、領収証の整理や伝票整理などで、スタッフに
依頼できるものは手放していきましょう。
給与計算や社会保険手続き、レセプトなどについても、多少コストがかかっても外部委託の検討もしてみ
ましょう。
1人で全てを行うのは体力的にもキツイですし、チェック機能も働きません。
外部委託できる可能性がある業務としては、レセプト、経理業務は会計事務所がオプション料金で対応し
てくれます。
給与計算も会計事務所や社労士が請け負ってくれますし、レセプトに関しても外部委託が可能です。
そうしていくと、今まで忙しかった時間が自分の時間に充てられます。
体を壊す前に検討してみて下さい。
メディカルタクト
代表コンサルタント 柳 尚信
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