皮膚科光線療法(J054)の算定ポイント ~適用病名と査定を防ぐ注意点~ チェックポイント・コメント例

各診療科別のレセプトのチェックポイント

Checkp Point
レセプトチェックポイント

皮膚科光線療法(J054)の算定ポイント ~適用病名と査定を防ぐ注意点~

診療科目:皮膚科

(事例)
アトピー性皮膚炎の患者様に対し、ナローバンドUVB療法(中波紫外線療法(308ナノメートル以上313ナノメートル以下に限定したもの))を実施し340点で算定したが、査定となった。
確認したところ、病名が「アトピー皮膚」という略した名称で登録されており、適用病名として認められなかったことが原因と考えられた。

診療科:皮膚科
算定名:皮膚科光線療法

■点数の概要

J054 皮膚科光線療法(1日につき)
○1 赤外線又は紫外線療法 45点
○2 長波紫外線又は中波紫外線療法(概ね290ナノメートル以上315ナノメートル以下のもの) 150点
○3 中波紫外線療法(308ナノメートル以上313ナノメートル以下に限定したもの) 340点

※令和8年6月の診療報酬改定後も、点数に変更はありません。

■適用病名

●「1 赤外線又は紫外線療法」の適用病名
支払基金・国保の統一事例において、算定が認められている病名は以下の通りです。

・湿疹・皮膚炎(急性・慢性)
・脂漏性湿疹・皮膚炎
・アトピー性皮膚炎
・痒疹
・乾癬
・掌蹠膿疱症
・尋常性白斑
・凍瘡
・円形脱毛症
・尋常性ざ瘡
・帯状疱疹
・外耳炎
※令和6年3月29日・令和6年7月31日付けで公開の事例より

●「2 長波紫外線又は中波紫外線療法」「3 中波紫外線療法」の適用病名
医科診療報酬点数表の通知にて、以下の疾患に対して行った場合に限り算定できると示されています。

・乾癬
・類乾癬
・掌蹠膿疱症
・菌状息肉腫(症)
・悪性リンパ腫
・慢性苔癬状粃糠疹
・尋常性白斑
・アトピー性皮膚炎
・円形脱毛症

病名登録の際は、上記の病名に沿って登録することが望ましいです。冒頭の事例のように「アトピー皮膚」などの略した病名で査定となった事例もあるため、正式な病名で登録しましょう。

(算定例)
尋常性ざ瘡の患者様に対して光線療法を行った場合、「1 赤外線又は紫外線療法」(45点)は統一事例で認められていますが、「2」「3」は対象疾患に含まれていないため算定できません。

■算定時の注意点

・赤外線療法、紫外線療法、長波紫外線療法又は中波紫外線療法を同一日に行った場合は、主たるものの所定点数のみにより算定します。また、同じものを同一日に複数回行った場合でも、1日につき所定点数のみにより算定します。
 (算定例)同一日に紫外線療法(45点)とナローバンドUVB療法(340点)を行った場合 → 340点のみ算定

・同一日において、消炎鎮痛等処置とは併せて算定できません。

・「1 赤外線又は紫外線療法」は、入院中の患者様以外についてのみ算定できます。

・「1 赤外線又は紫外線療法」は、5分以上行った場合に算定します。

・いわゆる人工太陽など、長波紫外線と中波紫外線を選び分けずに照射する機器で行った場合は、「2」ではなく「1 赤外線又は紫外線療法」の点数で算定します。

・「3」はいわゆるナローバンドUVB療法のことで、308~313ナノメートルの中波紫外線を選んで出せる機器で行った場合に算定します。

■出典

・厚生労働省告示「診療報酬の算定方法」別表第一 医科診療報酬点数表 第2章第9部 処置「J054 皮膚科光線療法」(令和8年度診療報酬改定)
・厚生労働省保険局医療課長通知「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」J054 皮膚科光線療法(令和8年度診療報酬改定)
・社会保険診療報酬支払基金・国民健康保険中央会「支払基金・国保統一事例」(令和6年3月29日・令和6年7月31日公開)

作成日:2026年10月23日

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