2018.03.08
クリニック奮闘記
Vol.88 診療報酬改定への対応(院内勉強会で質問事項を共有)
平成30年は医療保険報酬と介護保険報酬の同時改訂が行われます。個別の改定項目については、中医協の
議事録を時系列に見ていくと、改定の趣旨を理解することができると思います。クリニックにおける実務
としては、これから始まる疑義解釈を待って対応していくということになるでしょう。本稿では、報酬改
定に備えたあるクリニックの風景を覗いてみたいと思います。
事務主任 「厚労省のホームページから個別改訂項目をダウンロードしてみたので、皆で情報共有しま
しょう。」
スタッフA「すごいボリュームですね。クリニックに関連する項目に絞っていきましょう。」
こちらのクリニックで今回の報酬改定で関係する項目は次の通りです。
・地域包括診療料
・初診料 機能強化加算
・小児かかりつけ診療料他
・在宅ターミナルケア加算 酸素療法加算他 在宅医療関連項目
・明細書無料発行の推進 等
事務主任 「それぞれの項目について、内容の解釈を統一しておこうと思います。」
スタッフA「疑義についてもまとめておいて、勉強会で質問することにしましょう。」
(まとめ)
クリニックの医療事務スタッフ間では、レセプト請求事務に対する知識にはバラつきがあります。OJTを
含めた院内勉強会でアップデートしていくことができればよいのですが、日常業務の中で勉強のための時
間を割くことは難しいでしょう。そういう意味では診療報酬改定のタイミングは、絶対に勉強しなければ
ならない時期なので強制力を持って勉強する機会を設けることができます。
まず個別の改定項目について院内で勉強会を行います。ここではタイトルと改定内容の確認を行います。
特に新設された項目に関しては算定要件などについて、見解を統一する様にしましょう。また、会話中に
もありますが、疑義が生じた場合については、その内容をまとめておいて、勉強会(セミナー)で質問の
上、解決する様にしていきましょう。
診療報酬改定セミナー(勉強会)は医師会を始め、様々な場所で開催されますが、複数の勉強会に参加す
る様にスケジューリングしましょう。一つのセミナーよりも複数のセミナーで情報収集した方が、情報量
も多く収集できますし、内容的な偏りを減らすこともできます。
セミナー(勉強会)参加後は、再度クリニックでミーティングを行い情報の集約を行いましょう。2年に1
回のイベントではありますが、医療事務(レセプト請求事務)の知識レベルを上げる絶好のタイミングで
す。クリニックの英知を集結して取り組んでいきましょう。
電子カルテのアップデートに関しては、念のためメーカーに確認することをお薦めします。
メディカルタクト 代表コンサルタント 柳 尚信
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