リパクレオンカプセル150mgの査定 ~慢性膵炎の病名だけでは認められない?~チェックポイント・コメント例

各診療科別のレセプトのチェックポイント

Checkp Point
レセプトチェックポイント

リパクレオンカプセル150mgの査定 ~慢性膵炎の病名だけでは認められない?~

診療科目:内科

(事例)
主病が慢性膵炎の患者様に対してリパクレオンカプセル150mgを処方し、特定疾患療養管理料と特定疾患処方管理加算を算定したが、リパクレオンカプセル150mgと特定疾患処方管理加算が査定となった。
前月までは査定はなかった。

診療科:内科
算定名:リパクレオンカプセル150mg(パンクレリパーゼ)、特定疾患処方管理加算

■点数の概要

○特定疾患療養管理料(診療所の場合) 225点
 厚生労働大臣が定める疾患(慢性膵炎を含む)を主病とする患者に対して、治療計画に基づき療養上必要な管理を行った場合に、月2回に限り算定します。

○特定疾患処方管理加算 56点
 診療所又は許可病床数が200床未満の病院において、厚生労働大臣が定める疾患を主病とする入院外の患者に対し、薬剤の処方期間が28日以上の処方を行った場合に、月1回に限り算定します。

■査定の理由

支払基金・国保の統一事例にて、以下の取扱いが示されています。

○取扱い
膵外分泌機能不全がない単なる膵疾患に対するパンクレリパーゼ(リパクレオンカプセル等)の算定は、原則として認められない。

○取扱いを作成した根拠等
パンクレリパーゼ(リパクレオンカプセル)の添付文書の効能・効果には「膵外分泌機能不全における膵消化酵素の補充」と示されている。
また、関連する注意として「非代償期の慢性膵炎、膵切除、膵嚢胞線維症等を原疾患とする膵外分泌機能不全により、脂肪便等の症状を呈する患者に投与すること」と示されている。
したがって、単なる膵疾患のみに対する算定は適切ではない。以上のことから、膵外分泌機能不全がない単なる膵疾患に対する当該医薬品の算定は、原則として認められないと判断した。

該当のレセプトを確認したところ、病名は慢性膵炎のみで、膵外分泌機能不全がある慢性膵炎であることがレセプトからは確認できませんでした。

■適用病名

リパクレオンカプセルの適用病名は以下の通りです。

・膵外分泌機能不全

また、膵外分泌機能不全の原疾患として、以下の病名が添付文書に示されています。

・非代償期の慢性膵炎
・膵切除
・膵嚢胞線維症 など

慢性膵炎の病名だけでは算定が認められないため、「膵外分泌機能不全」の病名登録が必要です。

■その後の対応

該当の患者様は、検査等で膵外分泌機能不全であることが確認されていたため、病名に「膵外分泌機能不全」を追加し、リパクレオンカプセル150mgを算定することとしました。
また、原疾患が慢性膵炎であることから、特定疾患処方管理加算の算定も継続することとしました。

■算定時の注意点

・リパクレオンカプセル等(パンクレリパーゼ)を処方する場合は、「膵外分泌機能不全」の病名が登録されているか確認しましょう。慢性膵炎などの膵疾患の病名のみでは、原則として認められません。

・前月まで査定がなかった場合でも、査定となることがあります。「前月は通ったから大丈夫」と判断せず、統一事例などの最新の審査情報を確認しましょう。

・特定疾患処方管理加算は、特定疾患に対する薬剤を28日以上処方した場合に算定する加算です。特定疾患(慢性膵炎)に対する薬剤が査定されると、加算の要件を満たさなくなり、あわせて査定となることが考えられます。

・病名の追加は、検査等で診断の根拠が確認できる場合に限ります。診療録(カルテ)に根拠が記載されているか確認しましょう。

■出典

・社会保険診療報酬支払基金・国民健康保険中央会「支払基金・国保統一事例」パンクレリパーゼ(リパクレオンカプセル等)の算定について
・リパクレオンカプセル150mg 添付文書(効能・効果、効能・効果に関連する注意)
・厚生労働省告示「診療報酬の算定方法」別表第一 医科診療報酬点数表「B000 特定疾患療養管理料」「F100 処方料」「F400 処方箋料」(令和8年度診療報酬改定)
・厚生労働省保険局医療課長通知「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」F100 処方料(令和8年度診療報酬改定)

作成日:2026年10月31日

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