Vol.136 レイアウトは女性目線で

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2018.05.15

Vol.136 レイアウトは女性目線で

 クリニックの開業準備を進める中で、一番楽しいのが内装工事の設計の打合せではないでしょうか。思い描いているクリニック像を具体化する作業で、何もない状態から形が整えられていく過程は、何回経験してもワクワクするものです。病院勤務時代は診察室が仕事場となっているドクターが、待合室、受付カウンター、処置室などの初体験の空間のデザインをしていきます。実際の診療でドクターが使用することがない、これらのスペースは想像力を膨らませての作業となるのですが、ときには第三者の意見を聞いてみることも重要です。タイトルにある様にクリニックでは、受付スタッフや看護師に至るまで女性スタッフが殆どです。男性には気付かない女性ならではの視点もあります。本稿では、クリニックの平面プランの作成において女性目線を取り入れることの重要性について考えてみました。

 

設計士「前回のプランは如何でしょうか?先生のご意見をお聞かせ頂きたいのですが。」

A先生「よくよく考えてみると、私たち医師は診察室の中にいるので、受付やトイレだけじゃなく、処置

               室でさえも実はよくわからないんだよ。」

設計士「私たち設計の立場で提案できることもありますが、奥様のご意見も聞いてみられては如何でしょ

              うか?患者目線の意見は参考になりますし、女性ならではの着眼点もあると思います・・・。」

設計士のアドバイスもあり、A先生は帰宅後、早速、奥様に意見を求めてみました。

 

奥様「待合室の大きな窓は、有効に使いたいものね。壁で区切った部屋をたくさん作るより、開放的な方

   がいいと思うの。それから、トイレは・・・・・。」

A先生の奥様は、素人であるが故に遠慮のない意見がたくさん出てきました。これまでの打ち合わせでは、医療者側の都合や建築上の様々な制約条件が自由な発想の妨げになっていました。設計士も専門家ではありますが、依頼主の意見を図面に反映させていく中では、視野狭窄に陥ることもありますので第三者に意見を求めることは有効です。また文中の会話にもありますが、ドクターは診察室の中しかわかりません。知り合いのクリニックを見学させてもらい、実際の使い勝手を「現場の看護師」に聞いてみましょう。受付については「受付スタッフ」に聞くのがいいでしょう。その意見を持ちかえって、自身のクリニックのレイアウトに反映させてみては如何でしょう。

(まとめ)

平面レイアウトを考えていく中で、診察室と処置室の位置はどうなっているでしょうか?ドクターは診察室にいますが看護師はどの位置にいますか?患者の誘導、注射や点滴セットの準備などため、効率的な動線を考えてみて下さい。基本的に、業務中は立ちっぱなしであるため、一、二歩の動線距離にも配慮したレイアウトが望まれるところです。

 

 メディカルタクト 代表コンサルタント  柳  尚信

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