Vol.213 遠距離通勤のスタッフ

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2018.09.03

Vol.213 遠距離通勤のスタッフ

クリニックのスタッフは、比較的、近隣在住者から採用していきます。交通費の支給が不要であることもありますが、残業で帰宅時間が遅くなるような場合、女性スタッフに対しては気を遣うところではないでしょうか。また、急用で来られなくなったスタッフの代わりに勤務してもらう場合にも、依頼をしやすいというメリットがあります。ところが、郊外に引っ越したスタッフが電車通勤等で引き続き勤務する場合や、医師や検査技師等の専門職のスタッフが遠方から車で通勤してくる様な場合もあります。本稿では、遠方から通勤しようと考えている検査技師さんのお話しです。

 

Aクリニックでは心エコーを予約制で行っていますが、近々、検査技師が退職するため、後任を募集しています。暫くして、1件の問い合わせがあり、A院長は面接することにしました。

 

A院長「へえ、有名所の大病院の勤務ばかりですね。キャリアも申し分ありません。私が探しているスタッフ像にピッタリ合っています。」

技師 「有難うございます。心エコーに関しては長年の経験を生かして、先生のお役に立てると思います。もちろん腹部、頸動脈、下肢も・・・・最近は小児の心エコーも勉強中です。」

A院長「それは心強いですね。大いに期待するところです!ところで、1つだけ気になることがありますが・・・・。」

 

この後、A院長が問題にしたのは、面接に来た技師の通勤時間です。公共交通機関のアクセスが悪いため、車通勤を希望されています。ガソリン代と高速代の負担は検討できるとしても、通勤時間はドアツードアで片道1時間半はかかります。9時の診療開始に合わせようとすると、渋滞を考慮して6時半には家を出なければなりません。スポットの仕事であれば問題ないかもしれませんが、毎日のこととなると話は違ってきます。交通事情によっては遅刻することも、事故に遭うリスクもあります。A院長としては常勤で採用したい気持ちはあるので

すが、その一点について思い切ることができないでいます。思案した結果、院長が出した答えは、非常勤勤務の提案です。今の職場を辞めることなく、暫くは非常勤として週一回、もしくは2週間に一回の頻度で予約の患者を診てもらおうと考えました。検査開始時間も診療時間の9時ではなく10時スタートとすることで、朝の通勤のストレスが回避されます。一日に行う検査の総数は変わりませんから、出勤時刻が問題になることはありません。報酬も出来高制で支払いますので、こちらもクリアーです。技師からは希望年収の提示がありました。クリニックで受け入れても問題ないのですが、継続して常勤勤務ができるか否かのお試し期間としても考えています。

 

メディカルタクト 代表コンサルタント  柳  尚信

 

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世の中に成功体験は数多くありますが、苦労話や失敗談を見聞きすることはあまりありません。クリニックの中で実際に起こった、先生方がこれから経験するかもしれないトラブル事例をエッセイ風に読みやすくまとめてみました。
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