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2018.06.21

Vol.163 中古機器の購入も検討してみては如何ですか?

新規開業時に、全て新品で揃えたいと考えるのは御尤もではありますが、予算として使えるお金には限りがあります。仮に、全体の予算を絞り込むということになれば、どこを下げればよいでしょうか? 全体の予算の中で優先順位を付けて、お金をかけるところと、そうでないところに分けてみましょう。内装建築費については、VE(Value Engineering)によって見た目をそれ程落とさずにコストダウンを図りますが、100万円も下げられるものではありません。数十万円のコストダウンでも行うべきですが、もっと効果的にコストを下げるために中古機器の導入を検討してみて下さい。では具体例を挙げながら検証していきましょう。

 

整形外科医のA先生は、開業プランの練り直しを税理士と行っています。テナント内装工事費が思った以上に高くついたため、内装費用のVE案を検討中です。

 

A先生「クリニックの面積が80坪、4000万円の工事費は予算オーバーだなあ。」

 

設計士「使用頻度の低い部屋のエアコンを減らし、ダクトで風をおくりましょう。診察室と処置室の間にある壁をカーテンに代えて・・・・・・」

 

A先生「なるほど、これで約50万円のコストダウンだね。」

 

税理士「医療機器を中古で検討されては如何でしょうか?診療に問題がなければ検討してもいいと思います。税務的なメリットもあります。」

 

(まとめ)

A先生は税理士のアドバイスにより中古機器を購入することに決めました。リストは次の通りです。

・リハビリ器機・動脈硬化測定器・エコー・心電計

リハビリ器機は「消炎鎮痛処置35点」しか算定できないため、台数を増やし対応できる患者数を増やす戦略を考える。動脈硬化測定器についても患者への訴求力はあるものの、「血管伸展性100点」であり投資回収できるだけの利用は期待できない。患者サービスのためと割り切ることにしました。エコーについて必要性はあるものの、利用頻度は低いことと、ハイエンドモデルである必要もないため中古機器を導入する。また中古資産の場合、減価償却における耐用年数が短縮できるため、早期に経費化できるメリットもあります。下記の様に新品であれば7年で償却するところ、中古資産の場合は6年で償却できるためキャッシュフロー的には有利に働きます。この様に予算の配分にはメリハリをつけて投資することに

より経営効率を高めることができますので、ご検討くださいませ。

 

(参考)

中古資産の耐用年数

法定耐用年数7年で経過年数2年の中古機器の場合

㋐法定耐用年数から経過年数を差し引いた年数 7年-2年=5年

㋑経過年数2年の20%に相当する年数    2年×20%=4.8か月

㋒耐用年数                   ㋐+㋑=6年

 

 メディカルタクト 代表コンサルタント  柳  尚信

 

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