Vol.258 スタッフを育てるということ

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2018.11.19

Vol.258 スタッフを育てるということ

クリニックを開業し新米院長の頃は、スタッフとの関係は何となくギクシャクしていることがあります。新しいクリニックですからルール(規範)もシステムも未熟で、日々トライ&エラーの繰り返し。そんな中で新院長も自前のスタッフを雇用することに慣れておらず、どの様に対応していいかわからずオロオロする様子がよく見られます。何年かすればスタッフとの距離感も掴めるようになり関係も良くなってきます。本稿ではスタッフ教育の考え方、スタッフとの関係性について考えてみたいと思います。

 

前回

Vol.257 "主任"というポジションについてhttps://medical-takt.com/backnumber/2018/report640.html )はクリニック内に管理職の役割についてお話しさせて頂きました。小規模な組織においては"業務の委譲"はしても、任せっぱなしではいけません。人材育成は院長(経営者)の仕事であることを肝に銘じなければなりません。仕事のスキルは現場の責任者に任せても大丈夫でしょう。スタッフが人材として機能するためには、"仕事のスキル"だけでは十分ではありません。一般的に言われていることは、"健康能力"と"人格能力"です。前者は自己管理に委ねることとしても、人格能力は社会で訓練、形成されていくものと考えられます。また、『診療理念(方針)』を伝えることもスタッフ教育の一環です。そして、その任を担うのが院長(経営者)なのです。軋轢を恐れ、スタッフにモノを言えない院長は多くいます。『辞められたら困る』ということもあります。『煩わしい』ということもあるでしょう。しかしながら、そこを避けていては経営者として人を雇用する立場の人間としては失格であると言わざるをえません。雇用する以上は責任をもって教育していきましょう。私は、よくこんなお話しをさせてもらっています。

『残念ながら違う職場で働くことになったとしても、このクリニックで働いていたことがキャリアの一つになっている様に教育するべきです。』

『Aクリニックでは、鍛えられていた様だね。』と他の職場でも評価してもらえる様なスタッフ教育をしていきましょう。

『仕事のスキルだけではなく、院長の診療に対する、患者に対する姿勢を伝えて下さい。』

これは仕事をしていく上で、判断基準をスタッフに共有させるという効果があります。仕事をしていく上でトラブルやミスは付き物です。大事なことは再発させないことなのですが、事後において検証する中で、"クリニックのスタッフとして、どの様な行動をとるべきなのか?"を問答してみましょう。院長の診療理念が浸透していれば、事態に対応する際の優先順位が見えてきませんか?堅苦しいことと思われるかもしれませんが、教育の原点であると私は考えています。

 

 メディカルタクト 代表コンサルタント  柳  尚信

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本当は知りたい失敗談!!

世の中に成功体験は数多くありますが、苦労話や失敗談を見聞きすることはあまりありません。クリニックの中で実際に起こった、先生方がこれから経験するかもしれないトラブル事例をエッセイ風に読みやすくまとめてみました。
成功ノウハウを真似るのは難しいですが、失敗のリスクを予見し、軽減することでクリニック経営を安定させることができます。本稿では思いがけないトラブルが連発しますが、「他山の石」として実際の経営に活かしてください。

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