人を活かす"スタッフ活用術"

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人を活かす"スタッフ活用術"

先生方からは『いい人いないですか?』と聞かれることがあります。正直なところ、先生方の眼鏡にかなうスタッフは簡単に見つかるものではないと思っています。今のクリニックのスタッフにも人材はいないでしょうか?経営者(院長)としては、人材を活かすことも考えていかなくてはなりません。言い古された言い方ですが、本稿ではクリニックにおける"適材適所"について考えてみたいとも思います。

 

A内科クリニックには、10人のスタッフが勤務しています。看護師5名、受付スタッフ5名という陣容です。そのスタッフの中で院長が不満に思っているスタッフが2名います。看護師のBさんと、受付スタッフのCさんです。

看護師のBさん(60歳)は看護師としては大ベテランなのですが、最近の電子機器の操作が心許なく、居場所を無くしてしまっている様です。受付スタッフのCさん(30歳)は、医療事務の知識は豊富なのですが患者対応が苦手です。悪気がある訳ではないのですが、コミュニケーションが不得手で自信のなさが相手に伝わってしまい、イライラさせることが多い様です。A院長は、この2人には退職して頂いて、次の職場を探したほうがいいのではと考えています。Aクリニックにとっては小さな戦力に過ぎないかもしれませんが、人員の補充は必定で、暫くはシフト調整が大変になります。これも止む無し、と院長は考えていました。

A院長

「この2人のスタッフには退職してもらおうと思うのですが・・・・。」

コンサルタント

「企業の様に配置転換はできませんが、彼女たちが活躍できる業務がないでしょうか?」

 

A院長は退職させる方法の相談したつもりが、コンサルタントに慰留されたことに驚きました。言われてみれば、2人のスタッフを活かす方法は考えていませんでした。改めて2人の性格や仕事ぶりを振り返ってみると、"いい部分"もあります。そう考えると、スタッフを活かす余地はあるかもしれないと考える様になりました。

 

(まとめ)

最終的に院長は、2人のスタッフを活かすことにしました。出来ていない部分ではなく、"いい部分"を活かす業務を考えてみたのです。

その結果、Bさんには、クリニックの待合でフロアマネージャー的な業務に専念してもらうことにしました。一日の外来が100人近くになるクリニックでは、不安そうに待ち時間を過ごす患者が大勢います。看護師であるBさんのコミュニケーション能力は高く、患者からの評判も上々です。コミュニケーションをとることで、生の患者情報を得ることもできます。これまでの問診票を廃止し、"Bさんメモ"として院長に伝達することで、有益な診療の補助情報となっています。Cさんの場合は、高い事務処理能力を生かす業務に専念してもらいます。受付業務は他のスタッフに任せることにし、レセプト業務を中心に、特定健診や予防接種の書類作成等を一人で行います。一人の人に業務を集中されることへのリスクが出てきますが、分業化により事務処理の効率は格段にアップし残業も削減されました。

"適材適所"で人材は生きていきます。いい人を探す前に、現有スタッフの能力を見直してみましょう。

 

代表コンサルタント  柳  尚信

 

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